見知らぬカレと同居生活!?
ドンッ!!と音がして、
体に衝撃が走った。

なにかにぶつかった。

誰かにぶつかったんだ、
と、うまく働かない頭でぼうっと考え、
顔を持ち上げる。


「………すみませ───」

「………想良ちゃん!?」


ビックリしたように大きな目を更に開いて、翔弥先輩が立っていた。


「どうしたの!?ずぶ濡れじゃないか!!
傘は!?
いや、というか、なんでそんなに泣いて───!?

想良ちゃん!何があった!?」


「先輩………ひっ、ひくっ、
う、うぅぅぅう…………」

先輩の優しい言葉に、ぶつかった時に止まっていた涙が、再びあふれ出す。
< 162 / 206 >

この作品をシェア

pagetop