見知らぬカレと同居生活!?

●伝える勇気

【side:想良】

翔弥先輩の腕の中から、
涙と雨でぐちゃぐちゃの顔のまま、快晴くんを見つめていた。

胸が、痛い。

ぐいぐいと締めあげられるように……痛かった。


「…………か。
 快……晴……くん………。
 あた、あたし……………」


言えない─────。

言えないよ。

だって、梨華さんにはかなうはずがない。

だって、2人は釣り合ってる。


だってあたし、快晴くんに好きだと伝える、勇気が、ないんだから────。
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