見知らぬカレと同居生活!?
「おおかた、遊び人だから気をつけろ、とか言っただろ?俺のコト」

「え!?」

あせって見上げると、先輩は困ったような苦笑いをしていた……。


「俺も梨華も大野も、同じ高校だったんだよ。高校ん時から、大野がやたらモテてたから、俺はアイツをよく知ってるんだ。やっぱ、モテる同士、よく知っておかないとね。」

とニッコリ笑ってますが、先輩……自分もモテる、と自覚してるんですね。さすがです…。

「俺は、梨華に目をつけてたけど、大野が先に梨華と付き合ってね。

梨華と俺が大学あがった年の秋に、梨華がミスキャン優勝してさ。
その頃、梨華達が別れたと聞いたし、更にモテ始めた梨華を見てて、俺、あせって告白したんだ。そしたら、付き合ってくれて。

でも続かなかったよ。梨華は、大野を忘れられないみたいだな。

俺も、梨華は諦めたよ。いい女だけど、別の男を好きなままの女を愛してもねぇ。」

くるっとこちらに向き直ると、

「だから、想良ちゃん一筋になるコトに決めたんだ、俺。」

と、眩しい笑顔であたしを見つめた。
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