見知らぬカレと同居生活!?
「ほら」

「……え?な、なに??」

「手、出せ」

え?え?と思いながらも、
こちらに差し伸べてある快晴くんの手のひらへ、自分の手を寄せる。


と、キュッと握りしめられた。


「……怖いんだろ?」

あたしの手をひいて歩きだした快晴くん。


どうしよう、あたしの顔の真っ赤なのは、アパートに着くまでに、冷める暇がなさそうです……。


ドキドキドキドキ


快晴くんの手が暖かくて、あたしの頬は熱い。

小さなひっかき傷が、チクチクと痛むのに、
その痛みよりも、心臓の鼓動のほうが気になって仕方なかった。
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