4月の雪は溶けなかった
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ショッピングモールの中に入ると、色々なお店がありカップルや学生や家族連れのお客たちであふれていた。
「まだ昼までもう少し時間があるから、買い物でもしようか。」
「うん!!服見たいなぁ。」
「じゃあ服のショップがある所行こう。」
あたしたちは、服のショップが集まっている二階へ移動した。
「ここ、瑞希が好きなショップだね。」
「ほんとだ!!ここ入ろっ!!」
あたしは自分の好きなショップがあったことよりも、せんせーがあたしの“好きなもの”を覚えてくれていることが嬉しかった。
「このシャツ可愛い!!どうかな?」
「いいと思うよ。似合ってる。俺がお金出すよ。」
「ううん。自分で買う!!プレゼントは特別な時だけでいいの!!」
「そっかあ。うーん…」
せんせーは納得いかないというような顔をしたけど、あたしが無理やり払った。
あたりまえだけど。
本当の本当に大切な日だけにプレゼントが欲しいから。