4月の雪は溶けなかった



それに正直に言って、年齢の差を感じることが嫌っていう理由もある。




せんせーがたくさんお金を払っているのを見ると、せんせーは“大人”であたしは“子供”っていうのがはっきり見えて、急に距離を感じてしまう。





小さなことだけど、まだまだ子供のあたしにはそういう思いをするだけで悲しさを感じる。






「ありがとうございましたああ!!☆」



店員さんのあの独特な声で送られ、あたしたちはショップをあとにした。





「次はせんせーが好きそうなショップ行こ!!…あのお店は!?」



「お!!行ってみよう。さすが瑞希、センス良いね。」





あたしのセンスが良いんじゃなくて、せんせーが好きそうなショップだったから目に止まっただけ。





「いらっしゃいませ〜只今、オープンセール期間で〜す!!」





セール中だけあって、お客さんが結構いっぱいいた。



「瑞希〜これ買ってくるから待ってて。」



「は〜い。」




せんせーはパーカーを買うみたいだ。





「お待たせ〜。じゃ、そろそろ昼食べに行こうか。」


「うん、お腹空いてきた!!」






あたしたちは朝話していた鉄板焼のお店がある四階に向かった。







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