4月の雪は溶けなかった



マスクを外すと口の周りが涼しくなって、さっぱりした感じがした。




サングラスはまだ着けているけど、せんせーの口元が見えるようになり、いつも学校で顔全体を見ているはずなのに少しドキドキした。




見とれていることを気づかれないように、せんせーが何かを言う前に、あたしから話し始めた。





「せんせー、ここ来るの何回目だろうね。」



「ああ…もう十回以上は来てるよね。」





こんな話をしていると、店員さんが料理を持って来た。





「「いただきまーす」」





あたし好きな温かいカルボナーラはどんどんお腹を満たしてくれるし、目の前に大好きなせんせーがいるしで、あたしの心はほっこりした。









< 23 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop