4月の雪は溶けなかった



この言葉がどんな風にせんせーに伝わったかはわからない。



「まあ、いつの時代であっても恋は難しいし、切ないものだよ。」



切なさが顔に出てしまったようで、せんせーはあたしを慰めるように言った。




「…そうですよね!!あ、教えてくれてありがとうございました。」



「いえいえ〜またいつでもおいで!!」



「はい!!では、失礼します!!」







職員室を出ると、コーヒーの香りが消えて、急に一人ぼっちになった感覚に襲われたので、急いで教室に帰った。






< 8 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop