4月の雪は溶けなかった
この言葉がどんな風にせんせーに伝わったかはわからない。
「まあ、いつの時代であっても恋は難しいし、切ないものだよ。」
切なさが顔に出てしまったようで、せんせーはあたしを慰めるように言った。
「…そうですよね!!あ、教えてくれてありがとうございました。」
「いえいえ〜またいつでもおいで!!」
「はい!!では、失礼します!!」
職員室を出ると、コーヒーの香りが消えて、急に一人ぼっちになった感覚に襲われたので、急いで教室に帰った。