Torippuな事情
なにが起こっているんだろう。
あたしの頭はハテナがいっぱいならんでる。
『お礼?』
そんなあたしに気がついたであろう、みっちゃんとしぃちゃん。
「とにかく、きぃの目が覚めて良かったぜぇ。
基兄のピリピリした空気にはたえらんねぇし。っな。」
<ギュッ>
しぃちゃんは強ばっている右手をそっと握ってくれた。
「基兄さんは、僕達を助けてくれた人達にお礼をしに行ったんだよ。」
左手をそっと握るみっちゃん。
『助けてくれた?』
首を傾げるあたし。
「そうだよ。僕達は飛行機から落ちた後、どうやら海らしき所に落ちちゃったみたいなんだ。」
「んで、たまたま近くにこの船が漁してたんだと。そんな中で俺達が空から落ちたんだと。」