あんな。めっちゃ、だいすきです。




病院から、ちょっとだけ歩いたとこにある公園。



「よっ」

「……よっ」



そこで待っててくれたいっちゃんのマネして、右手をあげる。


…よっ。いっちゃん。


実習終わって、ロッカーで携帯確認したら、いっちゃんからメールがきててん。




"近くにある公園におるから、一緒帰ろ。"




「実習おつかれ。」


そう言って笑って、ウチにヘルメットを手渡す。



「…いっちゃん」

「ん?」

「…ウチってわかった?」

「ははっ、わかるよ。」



…だってたぶん今、ウチの顔別人みたいになっとるもん。


目ぇパンパンで悲惨な顔やから。


ヘルメットを受け取って、カチって装着までして気づいた。



「……あ。アカンわいっちゃん、ウチチャリで来たもん。チャリで帰らな!」

「ええやん。明日の朝も病院まで送るし」

「……でも」



なんかそんなん、悪いし。



「だってなー。実習とか、仕事とか勉強とか頑張ったあとってめっちゃ走りたくならん?」

「…………」

「そしたら疲れたんとかイヤなんとかふっとぶやん。」



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