あんな。めっちゃ、だいすきです。


昔のおとうさんとおかあさん、ちょっと会ってみたいなぁ。

どんなんなんやろ。



「じゃあ、みとも。」



空想をめぐらしていると、おとうさんが何か決心したようにハッキリした口調で聞いた。



「次はおとうさんから質問。…昨日、聞き忘れたけど」

「うん?」

「いっちゃ…志波くんとは、いつから一緒に住んでいるのだろうか?」



…なんで英語訳みたいな口調なん。



あー…って、言葉の先がにごる。


同棲しとること、ずっと秘密にしとったしなぁ。


それはたしかにちょっと、後ろめたい気持ちになる。



ちょっと間を置いてから、


「…3年の、おわりくらい。」



そう答えたら、おとうさんはあからさまにショーック!みたいな顔をした。



「そ…そんなに前から…」

「ゆうてまだ6カ月くらいやで」

「ろっかげつ……」



それからおとうさんは、ご飯が終わってしばらくしてもずっとロッカゲツーロッカゲツーて呟いてた。



…ごめんって、おとうさん。

そんなにショックやったん。



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