あんな。めっちゃ、だいすきです。
和室の中で、正座して向き合う。
まるで三者面談みたいなかたち。
おとうさんとウチがふたり、おかあさんを前にして。
く…空気がめっちゃ重たい…。
誰も何も口にせぇへんから、つば飲みこむのも緊張する。
たたみの目ばっかり見とったけど、チラっと顔上げて、おかあさんの方見た。
相変わらず無表情のおかあさん。
「……………?」
…あれ。
おかあさん、ちょっと痩せた…?
「〜あの!」
がばっ!と。
隣のおとうさんが、いきなり深く頭を下げた。
「…すまんかった。ほんまに反省しとるし、これからは絶対隠し事もせぇへん」
「………」
「…仕事も、頑張って見つける。せやから、おかあさん、も、戻ってきてくだひゃいっ!!」
「……おとうさん」
…最後の最後でかんだらあかんやろ。
ちょっと男らしいかなって思ったのに。
ふっと笑っておかあさんを見るけど…おかあさんの表情はかたいまんまで。
ウチの笑みも思わず引っ込んで、うまく引っ込みきらんかったのが、ひきつったみたいになって残った。