あんな。めっちゃ、だいすきです。

｢〜いっちゃん…っ、｣

｢…うん｣

｢…っ、いっちゃん｣

｢うん、おるから。大丈夫やから｣

｢…いっちゃ…、どうしよ…、｣

｢…うん｣

｢し…ぬとか、言うからショックで、ウチ…っ、｣

｢……うん｣

｢おかーさんのこと、叩いてしもた…っ!!｣

｢……うん、みとも｣

｢どうしよ…っ、｣

｢大丈夫やから｣



いっちゃんはぎゅーって。



つぶれそうなくらい。


痛いくらい。



涙がいっちゃんのＴシャツにしみ込んで、あとを残す。


体の中からわきでるんは、止めようと思っても止まらんくて。



いっちゃんがあったかいから、よけいにゆるんで、止まらんくって。





しばらくずうっと、いっちゃんの腕の中で呼吸してた。



とくん、とくん。



その音が、ゆっくりウチの心臓のおとも静めてく。



背中にあるいっちゃんの手のひらと、おでこにくっついてるいっちゃんの心臓が。


とくん。


とくん。



…ウチを両側からはさんで、大丈夫。大丈夫。て、ゆうてくれてる。




｢……いっちゃん｣




顔を上げて、手のひら全部で涙をぬぐった。


クリアになってハッキリ見える。



真剣な、いっちゃんの顔。