あんな。めっちゃ、だいすきです。
「アヤちんと神崎くん。ふたりっきりにしてしもうたけど、大丈夫かなぁ」
「大丈夫やろ。気ぃ合うみたいやったし」
「うん…。今日は途中なってもたけど…また4人で遊んだりしよな!みんなでがやがやするん、楽しいやん!!」
そう言って、首に回した手をぎゅっと強める。
いっちゃんはグエってゆうて笑ったあと、ちょっとだけ口をとがらせて。
「うん。俺もな。楽しかったけど…」
「え?」
おんぶ。
いきなり降ろされたと思ったら、いっちゃんが降ってきた。
唇に、ウチの体温よりあたたかい。
やわらかい感触。
「…ずっとな。触るん、ガマンしとってん。」
どく、どくどくん。どく、どくどくん。
心臓のリズムが速くなる。
ちょうどそれは、野球の応援のリズムに似てて。
いっちゃんの手をぎゅうって握る。
いっちゃん。
ウチ今、ものごっつ充電されてんか。
フル充電、やねんか。
やから、おなかの痛みなんかほっぽって、さらにいっちゃんのこと背負って帰れそうな気ぃするねんけど。
…そんなこと言うたら、笑う?