あんな。めっちゃ、だいすきです。
すーすー、すーすー。
すーすー………あ、あれ?
いつの間にか、寝息は聞こえんくなっとって。
代わりにぱっちり目が開いたいっちゃんの顔が、すぐそこにあった。
「いっ………!?」
「…なに、みとも。…妬いたん?」
「べ……べつに……っ、」
…いっちゃん、起きてたん。
うわぁ、めっちゃ恥ずかしいやんか。
「…あの子、“久しぶりの飲み会で懐かしくて言うてもただけやから”って。昔のことやし、彼女さんに心配かけてたらごめんってゆうてたで」
「…………でもっ、」
「ん?」
「もし……もしな。いっちゃんに、ウチより先に、あの子が告白してたら?とか、」
「…………」
「もし、他にも…いっちゃんのこと、すきな子がおって。告白されたら、どうしよう、とか……」
いっちゃんの唇が、また鼻のあたまに触れる。
今日、もう2回目。
「…お前、かわええなぁ」
いっちゃんはちょっとかすれた声でそう言って。
ぎゅうってウチを、まるごと抱きしめた。