月光歌



ー放課後ー

「梓は今日はもぅ帰らないとダメなんだよな?」

「うん。じゃあまたね!!」

「またね~」
「うん。じゃあ」
「気ぃつけて帰れよー」
「また明日。」

「ぅん!!ばいばい」

と手を振って学校を出た



そして
やはり少し人の多い電車にのり家に付いたのは5時前だった。



「ただいま~」

「あらお帰り。早かったわね。」

「早く帰って来てって言われたから」

「そうだったわね。じゃあ、あと1時間もすればお父さんも帰ってくるから用意してね!」

「えっ?1時間もあるの!?もぅ少しゆっくりすれば良かった。て言うかどこ行くの?」
なんてぶつぶつ言ってると…

「ゆっくりなんて時間ないわよ!そう言えば言ってなかったわね。
ん~じゃあ、内緒!」

人差し指を唇に当てて可愛く言う母。


いやいや、内緒!とか言って可愛い年でもないからね!

「あ、でも着物着なさい?自分で切れるでしょ?」

「そりゃ着れるけど何で…」

「いいから、いいから!」

「え~「着てきなさい?」

「はい、わかりました!」


笑顔がこれほど怖いとは…
恐るべし母!
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