シュガーズ


「ハルがここ来んの久しぶりだな」

「そっかぁ?」



昼休み 屋上

先にいた稚空の隣に腰を下ろす



「いい天気だね」

「………だな」



雲1つない吸い込まれそうな青空



「知永でしょ」

「え?」



何の前触れもなく核心をつく稚空



「お前の目的」

「………。」



昔からそう

コイツには隠し事ができないと思う





俺が屋上に来た目的は

この場所から見える中庭のベンチにいる衣都




「知永 いいやつだよな」

「なんだよ 突然」



俺が笑う

寝転がってた稚空が身体を起こす



「こないだから思ってたんだけどさ」



俺の隣で同じように中庭に視線を送る稚空



「珍しいよね 稚空が人をよく言うの」

「なんだそれ」

「だってさぁ……」



俺の言葉に稚空が目を細めて笑う



「゙友達"でしょ?」



日頃 女の子と全く口をききたがらないのに

かなり意外だった


なんでかわかんないけど衣都はコイツの゙お気に入り"なんだと思った



もしかして

好き……なのかな?




「ハルってわかりやすいよな」

「………。」




「好きなんでしょ?」


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