シュガーズ


自分から関わりたがらないだけで

別に無視されてるわけじゃない



高校生活で

゙寂しい"なんて思ったことは1度もない



「だから大丈夫」

「………でも」



横江さんがあたしのハンカチを受け取る



「稚空君たちとば友達"でしょ?」

「………まぁ」



秦野 稚空は微妙なところだし

なんだか曖昧な返事





「あたし……もう少し頑張ってみる」



やっぱり

横江さんは強いな


前に進める勇気がちゃんとある



「知永さん」


橘さんたちと何があったのかわからないけど

向き合えると思う

やり直せると思う




「あたしの゙友達"になってくれないかな?」

「………え」



浮いてるあたしなんかと友達になったら

戻りにくいんじゃないの?



「周りの目とか もういいの」

「………。」

「あたしが見たものを信じたい」

「……横江さん」



他人に流されないで生きていくのは難しい



「あたしが知永さんと一緒にいたいと思うの」



それでもあたしたちは


真っ直ぐ前を向いて生きていかなくちゃいけない



だから あたしも進む

もう人から逃げたりなんかしない


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