シュガーズ


文化祭

うちのクラス出し物は好評だった


体育祭も終わって総合3位


みんな満足げだった


あたしも……楽しかったな




片付け

両手にゴミ袋




「貸して」



声がして

あたしの片手が軽くなる



「……ありがと」



ハル君だった



「楽しかったなぁ」



ゴミ捨て場までの道のりを並んで歩く



「………うん」

「よかった」



頷くと笑ってくれた

ハル君が笑うとすごく安心する



「あたしね 最近すごく楽しいの」



ハル君のおかげで世界に色がついた

全部がガラリと変わった



「………ありがとう」



言葉では言い表せないくらいたくさんの感謝

カレがいなかったらいつまでも他人が信じられなくて

ひねくれ者のままで

壁を作って 自分のカラに閉じこもってたと思う



「ハル君……」

「うん」



「いつまでもあたしの゙友達"でいてね」

「………うん」



人気者の彼

あたしとは大違い

お節介で世話やき

みんなに優しい

寝キャラのあたしにも他のみんなと変わらずに優しい

分け隔てなく接してくれた



これからもずっと変わらないでほしい

< 122 / 287 >

この作品をシェア

pagetop