シュガーズ

「ゲームあるよ」

「やったぁー」


それからずっと眞子はテレビゲームに没頭中

うちにゲームとか置いてないもんな……



「はい」

「ありがと」


目の前に置かれた紅茶

リビングのテーブル

芽依ちゃんはあたしの正面に座った





「ねぇ 芽依ちゃん」

「ん?」


呼びかける

芽依ちゃんは紅茶をすすりながら首を傾げる




「何かあった?」

「………え」



なんとなくだけど

今日の芽依ちゃんはいつもと様子が違う

そんな気がする





「バレてたかぁ……」



悲しそうに笑った



「聞くよ」

「………。」

「話して」



今日 一緒に帰りたがったのはこのため?

あたしにできることならしてあげたい




「元彼にね ゙やり直そう"って」

「……うん」

「゙まだ好きだ"って言われたの」



目にうっすら涙を浮かべながら続ける



「許したくない」

「………。」


「絶対に許せないって思ってた」




あたしには経験がないからよくわかんない



「なのに」



ただ黙って芽依ちゃんの言葉を聞いていた




「『好き』って言われて揺れてる自分がいる」


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