シュガーズ
教室の真ん中で橘さんと話してるハル君に目を向ける
芽依ちゃんと同じ
いつも彼のこと考えてる
目で追ってる自分に気づいて恥ずかしくなったりする
彼のことを思うとあったかいキモチになる
笑顔を見ると安心する
もっと話してほしいって思うのは
゙友達"だからかな?
「衣都ちゃん」
橘さんと並んで話してるハル君は眩しい
こういうのをお似合いだって言うんだと思う
それに比べてあたしはどうだろ……
「晴緋君のこと好きなんじゃない?」
なんだか自分が惨めに感じた
ハル君があたしに構ってくれるのは
あたしがひとりぼっちだったから
あたしに同情してくれたからこそ
゙友達"になってくれたし
たくさん優しくしてくれたんだ
「……違うよ」
はじめからあたしたちの立場は違ったんだもん
「友達だもん」
人気者のカレと
ひねくれ者のあたし
恋愛感情なんか持っちゃいけない
期待しちゃいけない
この気持ちば恋"じゃない
ハル君があたしに対して抱いてくれてるのと
同じだけの゙好き"じゃないとダメだ
あたしは今の関係を壊したくない