シュガーズ


「芽依ちゃんと同じ中学なんだよ」

「………。」



芽依ちゃんが視線を落とす



「七澤 紅実」

「え?」



くーちゃんの名前を口にしたのは芽依ちゃん



「……なんでわかったの?」



ちょっとびっくりなんですけど



「やっぱり紅実ちゃんなんだ……」



芽依ちゃんが言う



あたしの質問

無視しないでよ



「あ……ごめんね」



イラつくあたしの雰囲気を察してか

芽依ちゃんが謝る




「最初に衣都ちゃんに会った時にね」

「……うん」



「似てるかなって思ったの」




雰囲気が似てる

あたしも思ったよ

気が合うね



「仲よかったの?」

「………まぁ」



芽依ちゃんが曖昧な返事をする




「よく……みんなで遊んでたから」



あたしは人間観察ばっかりしてるから

ごまかそうとしたり

何かを隠そうとされるとすぐわかる


そういうの敏感なんだよねー



「そうなんだ」



笑いかける

芽依ちゃんは何かを隠してる

何よ……



「ねぇ 澪梨ちゃん」

「ん?」



「1つ……聞いてもいいかな?」

「もちろん♪」



珍しいね

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