シュガーズ
「晴緋君 おはよ」
「はよっ 橘さん」
笑顔
あたしと晴緋君はまだ挨拶を交わすだけの関係
まだ計画中だもん
とりあえず
いつもみたく周りから固めていこうかな
ツテでアドレス聞いて
みんなで遊んで
仲良くなって
2人で遊んで
告白に持ち込む
それが正攻法
りっちゃんは何も言わなくても協力してくれる
詩ちゃんと芽依ちゃんは彼氏がいるから
あたしの気持ちさえ言えば協力してくれるはず
ばっちり
あとは晴緋君の友達
……って言っても問題が1つある
晴緋君の友達範囲が広すぎること
「うーん」
あまり守備範囲を広げると晴緋君 本人にばれちゃうかも
あたしの味方になってくれそうな人で
……晴緋君が1番 仲良くしてる人か
「澪梨 次 移動教室だよっ 早く行こ~」
「あ…ごめん 先に行ってて」
「了解ー」
「秦野 稚空(ハタノ チアキ)君だよね?」
「……そうだけど」
「ごめんね 机間違えちゃって 秦野君の教科書あたしが持ってたの」
もちろんわざと
隣の席だからって普通は机間違えたりしない
「はい」
教科書を渡す