シュガーズ


「………え」


ハル君とあたし?



「衣都ちゃん 遠慮なんかしてないよね?」

「遠慮……」

「澪梨ちゃんと何があったの?」



芽依ちゃんはあたしのことはお見通し



だって普通は『何があったの?』じゃない

『何かあったの?』って聞くはずだもん



バレバレなんだ

橘サンから゙言わないで"って言われても

バレちゃったら仕方ないかなって思う



芽依ちゃんに隠し事はしたくない





「あたしね」



大切な友達だから……




「橘サンを応援してるの」

「え?」

「頼まれたから」

「あぁ……」



あまり驚いた様子じゃなくて

むしろ納得したように頷く芽依ちゃん




「それって稚空君と付き合う前だよね?」

「うん」



「稚空君も……知ってるんだよね」

「……うん」



芽依ちゃんはそれなりに洞察力のある子

雰囲気を察する子



「晴緋君のこと好きかって前に聞いたじゃん?」

「………。」


覚えてる

あたしは答えたの



「゙友達だもん"」

「……うん」


芽依ちゃんの言う通り




「あの時の衣都ちゃん なんだかおかしかった」
< 175 / 287 >

この作品をシェア

pagetop