シュガーズ
寝れない
「………。」
全然 眠れない
あの後すぐに病院から家に帰った
ハル君も芽依ちゃんも学校に戻ったみたい
あたしのせいで授業を受けられなかったことに対して申し訳ない気持ち
でも
そんな余裕ないかも
また寝返りをうつ
数え切れない
『何かあったらすぐ電話して』
ハル君は言った
ほんとは今すぐにでも声が聞きたい
部屋で1人きりでいると心細くなってくる
早苗さんは眞子の迎えに行ってくれている
心も身体もボロボロの状態のあたしに必要以上に声はかけなかった
『大丈夫?』
なんて聞かれたら
あたしはきっと
『大丈夫』って言う
ほんとは全然 大丈夫じゃないくせに
あたしに無理させないような早苗さんの優しさが嬉しかった
「………なんか落ち着かない」
シャワーを浴びよう
今日 3回目だけど
『ハル君が好き』
自分の言葉を思い出す
なんであんなこと言っちゃったんだろ
あたしの゙好き"が友達としてじゃないって知ったらハル君はきっと困る
きっとじゃないか
絶対 困る
それに……あたしには彼氏がいる
秦野君になんて言えばいいんだろう