シュガーズ

「早苗さん すみません」

「気にしないで どうせ夕方出勤だから」


結局 眠れなかった

外に出る気にもなれないあたしの気持ちを察した早苗さんが眞子を保育園まで送ってくれることになった

これでもう3日目



「学校も無理しないでね」

「………はい」


学校 行きたくない

1日1日

時間が過ぎていく


゙やめちゃえば?"

佐倉さんの顔が浮かぶ


学校はやめたくない

お母さんのためにも自分のためにも卒業したい

だけど

どうしても行く気にはなれなかった

逃げてるだけ

先伸ばしにしてるだけ

けじめはつけなくちゃいけないのに……

朝いつも通りに起きて 準備をして出発しようとすると

身体が拒否反応を示す



「いってきます」

「いってらっしゃい 眞子」


笑顔の眞子に手を振る

………つらい

日に日にあざの色が濃くなる

こんなの 消えてしまえばいいのに

これが消えたって心の傷が癒えるわけじゃないけど


3日間かかさず連絡をくれる

芽依ちゃん 稚空君 そしてハル君

これ以上心配をかけたくないから学校に行かなくちゃって思う


でも………

やっぱ 無理

あたしは弱いから
< 267 / 287 >

この作品をシェア

pagetop