シュガーズ
何もなかった
傷ついた
たくさん泣いた
ありのままのあたしじゃダメなんだと思った
彼氏に裏切られたショックと友達に裏切られたショック
見返してやりたい気持ち
あたしにあるのはそれだけだった
居場所なんてなかった
いつしか人を信じなくなった
自分さえも 信じられなくなった
全部 寂しかったから
今 ようやく自覚した
自分の想い
ごまかし続けた自分の気持ち
あたしはただ 愛されたかっただけなのに……
なんでこんな風になっちゃったんだろう
こんなの望んでない
「よっこちゃん」
「ん?」
「ありがとう」
すっと
胸が軽くなった
いつか 秦野君が言った
何がこわいのって
あたし……1人になるのがこわかった
知永 衣都はあたしみたいにはならないと思う
あなたには支えてくれる人がいるんだもん
早く来ればいいのに
このイライラとモヤモヤはただの嫉妬
素の自分でいるのに人に愛されて守られる衣都ちゃんに対する惨めなヤキモチ
あたしはもっと 自分に素直にならなくちゃいけない
意地でもなんでもない
ふさぎ込んでたのは負けを認めたくなかったから
好き
晴緋君のことが