シュガーズ
同じ高校でも
合コンに来るチャラチャラしたイケメンなら
だいたい把握してるつもりでいる
あと両隣のクラスと体育が同じクラスの人も
だいたい把握してるつもりでいる
あたしが彼を知らなかったのは逆にキセキ
「彼女いるのかなぁ?」
小さな声で呟いてみる
「もしや澪梨 気になっちゃうの~?」
案の定
りっちゃんはそれを聞き逃さなかった
「そ…そんなんじゃないよぉ」
「焦っちゃって可愛い~♪」
りっちゃんがあたしの頬をつつく
「晴緋ねぇ 彼女いないと思うよ」
「そうなんだァ」
「そういえば 入学してから1回もそういう噂聞いたことないもん」
ふーん
ガード堅いんだ
言い寄ってくる子はくさるほどいそうなのにね
それが硬派たる所以か…
彼女持ちじゃないけど
楽しめるかも
あたしはみんなの中心にいる
藤森 晴緋を見る
人気者のカレ
そして
2人で並ぶ姿を思い浮かべる
あたしの横にカレ
付き合うのも悪くないかも…
てゆーか
付き合うなら彼がいい
やっと見つけた
あたしの理想の王子様