シュガーズ
「休憩してきな」
あたしは家の近く
学校からも近くのコンビニでバイトしてる
灯台下暗し
先生にも生徒にも意外とバレてなかったりする
「これ 食べる?」
バイトの先輩
大学3年生
通称 よっこちゃん
サバサバした性格
あたしが割と素で話せる数少ない人
「どーせ廃棄だしね」
「ありがと」
休憩時間
勝手に温めた廃棄のお弁当をここで食べるのが日課みたいな
食費浮くし
1人暮らしだから
どうせ家に帰っても誰もいないからね
「みお また髪変えた?」
「うん 似合う?」
唐揚げを口に運ぶ
「あんまやると傷むよ」
「ちゃんとケアしてるもん」
月1でトリートメントとリタッチ
髪は女の命じゃん
「客来た 戻るわ」
「うん」
この時間帯はあたしとよっこちゃん2人きり
あんまり混むことないから
店内の防犯カメラを見て休憩所と店を行ったり来たりする
ゆるい職場
「あんた最近 疲れてんじゃない?」
「……そんなことないもん」
よっこちゃんはそれだけ言うとレジに戻って行った
疲れてる?
そんなわけないじゃん