シュガーズ

「休みかと思った」

「………。」

「心配したよ?」


教室に着いたのは2限目が終わった放課




『ハルが心配するよ』



秦野 稚空の言ってた通り

1番最初に声をかけてきたのはやっぱり藤森 晴緋だった


なんかムカツク




「はい」

「……何?」



茶色の封筒を差し出される



「バイトの詳細」




ぶっちゃけ


無理してバイトすることはなくなった

喫茶店だけでも大丈夫になった


やるけど



「……ありがと」




教室に入るとき横江さんを見た

いつもいるグループで

いつもみたいに笑っていた


さっきあんなに泣いてたから

無理してるようにしか見えなかった


カラ元気



一瞬 目があったとき


そらしたのは彼女だった



別に

あたしはそんなことで傷ついたしないけど





「衣都 聞いてる?」

「……え?」


「聞いてないし」

「ごめん」


「だからぁ」



あたしの目の前で頬を膨らます藤森 晴緋



「今週の土曜日 試合なんだ」

「………うん」


嬉しそうに話す彼




「応援 来てよ」

「ごめん 予定ある」


これは本当


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