シュガーズ

「横江 可哀想」

「………。」

「悪いとか思わない？」



イタズラな笑みを浮かべながらあたしに問いかける



「………別に」



あたしにどんな答えを求めてるの？



ﾞあたしが悪うございました～"

とか言ってほしいのかな？

もちろん言わないけど




「これからどーすんの？」

「………何がよ」

「横江」




秦野君の声には何の感情もこもってないように感じた

冷たい声




「何もなかったことにしてﾞトモダチ"やってくの？」

「……決まってる」

「あんたの思い通りになるかね」



何が言いたいのかわかんない


だって

芽依ちゃんには他の居場所なんかない

あたしが一緒にいてあげてるの

選択肢なんてあるわけないじゃん



別れても周りに気を遣ってヘラヘラしてるような子だよ？

弱い子なんだから

あたしから離れることなんてできっこない


そんな勇気ないに決まってる




「あんた 性格悪いね」

「秦野君にだけは言われたくない」

「ハルにチクるよ」

「………。」



右ストレートを食らわされた気分だった




「冗談だよ」

「………最低」