BloodButterfly


思い出した…あれは本当に死ぬかと思ったんだよな…



「…あの後、お前の噂が途絶えて…死んだのかと思ってた…
でも……死ぬわけ…ないって…馬鹿みたいに信じ…て…」



翠は泣いていた
綺麗に泣いていた



私は無意識に翠を抱きしめていた


『大丈夫…大丈夫
ここにいるよ?ね?』



「んっ…うん…うん…よかった…よかった……」



『ありがとう、心配してくれて』



それから翠は30分程泣いていた
声をあげるわけでもなく…ただ静かに泣いていた



「……ありがと…もう大丈夫」



翠は離れて行った



「……跡残っちゃったろ…ごめんな…」



翠はすごく悲しそうな目を向けてきた



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