BloodButterfly
『だから女嫌いだと?』
ふざけてる
「…そうなるね」
亮は眉が下がっていて悲しそうだった
何故…そんなことで悲しむ?
『甘えんなよ』
私は仕事のとき使うようなドスのきいた低い声をだした
「え、麗ちゃん?」
びくびくした様子でこちらを伺ってくる
『たかが一人の女にあんたが苦しんでどうするの』
亮はえって顔をしていた
『その女、同じことを繰り返すよ
地位目当てに近づいて自分も有名になる』
だったら…
『あんたはその女よりいい女見つけて
見返してやろうとか思わないわけ?』
『まだ好きなら好きで女に話つけろ
好きじゃないなら前向け』
きっと亮は怖いだけ
もうその女のことは好きじゃない