BloodButterfly


「言葉遣い悪いね…麗ちゃん」



『まぁそれなりに』



「ははっ…ありがと」



別にお礼言われたくないんだけどな



『別に…じゃぁ話終わったなら帰るから』



「あぁ、うん
お金俺払うからいいよ」



『どーも…じゃっ』



私は席をたち出口へ向かった



『…あ、』



私がくるっと後ろを向くと亮が反応した



「ん?」



『そっちの顔の方が似合ってるよ、亮には』



「なっ、…ありがと」



うん、迷いや偽りなんか混ざってない純粋な笑顔


羨ましいよ


表情ひとつをとっても裏の人間と表の人間は違う


表の人間は警戒心がなさすぎる

きっと亮はこれでも警戒心を結構もってるんだと思うけど
裏の人間に比べれば全然ない



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