美男子症候群!?
なんだか下の名前で呼ぶのって、すごく特別な気がするのは、あたしだけかな?
どきどきしながら、言ってみる。
「た、拓海くんは……」
「おー」
「どうしてそんなに、あたしなんかを構うの?」
なんとか話題を変えようと試みる。
でも、それは失敗だった。
拓海くんはいままででいちばんの、悪そうな笑顔を見せたんだ。
「言っただろ、昨日。気に入ったって」
「あ~……。でもあれは、冗談でしょう?」
「冗談じゃないって言ったら?」
疑問に疑問で返されても困りますよ~。