美男子症候群!?















家に帰ってからも、あたしは拓海くんのことを考えていた。



どうして帰っちゃったのかな、とか。


陸斗くんを嫌いになった理由はなんなのかな、とか。


明日は学校に来るかな、とか。


あとで陸斗くんにメールしてみようかな、とか。



いつもあたしにいじわるをしてくる拓海くんにも困るけど、


元気のない拓海くんよりずっとずっといい。


気になっちゃって、しょうがないよ。



陸斗くんのブラコン具合が、いやになっちゃったとかかなぁ。




「ブラコンかぁ……」



「なに? ブラコン?」



「へっ?」




隣りにいた久木先生が、不思議そうにあたしを見ていた。



無意識のうちに、口に出してた!



あたしはあせって口を手で隠す。


いけないいけない、いまは勉強中だったんだ。

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