美男子症候群!?
あたしは中学までの自分を隠したくて、この学校に入った。
鼻血女子だってことを、誰も知らない場所に行きたかった。
そしていまも、隠し続けたくて必死になってる。
鼻血をなくすことなんて、なかったことになんてできないのに。
……って、シリアス気取ってみたものの、
対象が『鼻血』じゃ、締まるものも締まらないね!
なんか悔しいけどあきらめよう!
「でも篠田さんがいま、拓海くんに本気だっていうのは、拓海くんにもちゃんと伝わってると思うよ?」
「だからぁ、なになぐさめてるわけぇ? ライバル応援してどうするのよ~」
「ライバル……?」
「ライバルじゃぁん。野宮さんも、拓海のこと好きなんでしょぉ?」
篠田さんは毒舌っていうより、きっと真っ直ぐなんだなあ。
真っ直ぐな彼女に応えるために、あたしも真っ直ぐな気持ちを話すことにした。