美男子症候群!?





校門を出て、駅までの道を歩く。


緊張してるからか、ときめいているからなのか、心臓がドキドキうるさい。



だってとうとう、一緒に帰ろうイベントが発生しちゃったんだもん。


しかも学校を出てから拓海くん、ずっとだんまりだし。




でも……うれしいな。



このドキドキは、拓海くんが学校やめないでくれたからあるんだもん。


贅沢な時間を、ゆっくりあじわいたい。





「昨日……」



「え?」




歩きながら、拓海くんがようやく口を開いた。


歩調がすこしゆるまって、ああそういえば、話があるって言ってたんだっけと思い出した。




「昨日夜、あいつと話した」



「あいつ?」


「陸斗」





えっ!


それはもしかして、拓海くんの方からってこと?

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