美男子症候群!?

びっくりして拓海くんの顔を見そうになった。



あ、危ない危ない。


この距離で見ちゃったら、致命傷になるところだよ。




「うん。……それで?」



「俺があいつを拒絶してた理由とか、色々話して。まあ、なんつーか、あれだ。和解? みたいな感じになった」



「ほんと!? わー、そっか! そうなんだ! よかったあ。ほんとよかった。おめでとう、拓海くん!」




それでさっき2人、普通の兄弟っぽく話してたんだ。


どおりで陸斗くんがキラキラしてたわけだよ。



きっと陸斗くん、冗談じゃなく飛び上がってよろこんだろうなー。


重度のブラコンだもんね。


感極まって泣いちゃってたりして。




でも、昨日はあんなに嫌がってたのに。


どういう心境の変化があったんだろう、拓海くん。




「別にめでたくはない」



「どうして? 仲直りできたなら、おめでたいよ」



「仲直りっつーか、もともと一方的に俺が嫌ってただけだしな。
それに野宮が昨日言ってたみたいに、陸斗を好きになるってのはまだムリだ」

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