美男子症候群!?


「な、なんで……え? なんで?」




なにかの罠か新手の嫌がらせかと、戸惑いながら警戒する。


そんなあたしを見て、拓海くんは言いにくそうに口を開いた。




「誕生日なんだろ。今日」



「誕生日……ああ、うん。そうですけど」



「だから、誕生日プレゼント」



「あ、そっか! 誕生日プレゼントねー……って、いやいやいや! おかしいよね! もらえないよ、指輪なんて!」




だって、指輪なんて、恋人同士がプレゼントし合うものだよね?


あたしはしたことないけどさ、夢見てきただけだけどさ。



ん?


あれ、これもしかして夢?


夢の中だから指輪プレゼントしてもらってる?



あはー、なんだそっか。


夢ね、夢。


あーびっくりした、あはははは。




「返却不可。……プレゼント探して、あんたに似合いそうと思ったのが、たまたま指輪だっただけだ。そんな高いもんじゃないし」



「そうは言っても……」




夢だからって、素直にもらっちゃってもいいのかな?


プリティー篠田に呪われたりしないかな?

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