美男子症候群!?
セリフは乱暴だけど、びっくりするくらい優しげな声で言われて、胸がどきんと高鳴った。
なんでいま、そんな優しい声をくれるの。
「まあいい。その鼻血はこれから付き合ってく上で、色々厄介かもしれねーが、いまはいい。対策はおいおい考えていく」
「ちょ、ちょっと待って! 拓海くん、付き合うって……」
「なんだよ。嫌なのか」
い、嫌って、それはこっちのセリフじゃあありませんか?
だって、拓海くんあたしのこと、嫌いになったんじゃないの?
目を開けたい衝動にかられながら、あたしは疑問を投げかける。
「あたしのこと、気持ち悪くないの?」
「は? なんで」
「だってあたし、鼻血出るんだよ?」
自分で言って泣けてくる。
もっと他に言い方はなかったものでしょうか。