美男子症候群!?
そんなあたしの鼻を、拓海くんは指でぎゅっとつまんできた。
い、痛い。
痛いんですけど、これってアレだよね?
止血的なアレだよね?
嫌がらせじゃないよね?
わかってますわかってます、ハルはよーくわかってますよ。
拓海くんは優しいけど、それを素直に表に出せない人だもんね。
そんなとこにもキュンとくるあたしは、末期なんだと思います。
「はやく止めねーと、映画間に合わなくなるぞ」
「ふへへ、うん。……たくびくん」
「なんだよ」
「らいすき」
照れながらあたしがそう言うと、拓海くんは小さく笑った。
「知ってる」
鼻をつままれたまま目を閉じると。
最愛の人は、甘いキスで応えてくれた。