美男子症候群!?

みんな帰りはじめてるし、明日また声かけてみようかな。



ため息をつきながら、とぼとぼ自分の席に戻ろうとしたら、




「ふーん。野宮って、俺のこと嫌いなのか」




机に腰かけた拓海くんが待っていた。



あ、危ない危ない。


3メートルのラインを超えるところだった。



拓海くんは興味深そうにあたしを見てくる。


もしかしていまの、見られてた?


そして聞かれてた?




「そんな、き、嫌いなんてまさかぁ」



「だって俺の隣り、イヤなんだろ」




ひーっ! やっぱり聞かれてた!




イヤなんてそんなめっそうもない。


むしろ鼻血がエンドレスで流れそうなほどうれしかったです。

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