美男子症候群!?
「そういう不順な動機はよくないんじゃないの。あ、滝だっけ。おまえやんない? 体育委員」
「えー、俺ぇ? 俺は保健委員になろーと思ってたんだけど」
「いいじゃん、滝ってなんか体育委員ぽいし。はい決定。
センセー、滝くん体育委員やるって。だから俺、保健委員」
「おい佐渡、なに勝手に……」
「……なに。なんか文句あんの」
拓海くんの声のトーンが一気に下がった。
冗談ぽく言ってるけど、なんかちょっと、こわいような……。
右隣りは見れないけど、滝くんがガタンとイスをずらして引いた。
滝くんの顔が青く見えるのは、あたしの気のせいですか?
「わ、わかったよ。やりゃいいんだろ、体育委員」
「え……」
ええええええーっ!?
滝くんオッケーしっちゃったんですけど!
そんな待って! あたしを見捨てないで!