Dear....
一「・・・・・・・俺には好きな人がいる。」
ア「っ!・・・・・・・・・うん。」
一瞬息を詰まらせてしまい、一に気付かれたかと思ったが、話をすることに一生懸命な彼は気付かなかったらしい。
ア(だって、そんな話を私に相談するって事は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・相手は私じゃないってことだよね・・・・・・・・・・・)
一の顔は直視出来なくて、下を向いてしまいそうな頭をなんとか抑え、彼の話を聞いた。
一「その人は凄く良い人で、周りからも頼られてて、俺とは正反対。でも、凄く鈍くて、たぶん俺がこんな感情を抱いているなんて全く知らないと思う。きっと、これからも・・・・・・・・・それに、俺に好かれても、その人にとって迷惑なだけなんだ。」
ア「?何故??」
一「・・・・・・・・・・それは言えない。」
一は少し頑固な所があるので、これ以上追及しても意味が無いのは明白だった。
ア「・・・・・・・・じゃあ、その人に想いを伝えようか迷ってるの?」
その問いに、一は首を横に振り否定した。