Dear....
反応が怖くて下を向いて話していた僕からでも、一くんの目が見開かれ、固まってしまったことが容易に想像出来た。
総「おかしいと思うよね?事実、僕達は男同士だ。でも、本当なんだって解って欲しい。勿論、僕は性同一性障害じゃないし、君も違う。僕が惚れ込んでいるのは、“男”じゃなくて“一くん”なんだ。」
それからも、一くんからの反応がなくて、嫌われてしまったかと思った。
総「さぁ、一くん。もう暗くなって来たから帰りな?」
このままじゃ、一くんの前で泣き出してしまいそうで、それだけは避けたいと思った。
一「・・・・・・・・・・・今の言葉は俺に言ったんだよな?」
総「な、何言ってるの?」
一「いいから答えろ。」
いきなり喋り出した一くんに、今度は僕が戸惑った。
総「・・・・・・・・・そうだよ。君に・・・・・・・・・一くんに言ったんだ。」