すっぱちゃっぷす☆

燃えるファミリー






「よぉし!おめぇら集まれ―!!」




ランチタイムが終わると私たちは仁王立ちしたムナの前に召集させられた。


「午後の種目は、これだ!!」


ムナはプログラムが書かれた紙を頭の上でバンッと広げた。


その瞬間


ビリッ!


ムナのあまりの勢いに頭上のプログラムが裂けた。


「おっと、いけねぇ。ははは、やわらけぇ紙だな?相澤ちょっとお前の貸してくれ」


「え?あ…はぁ…」


一番先頭に座っていた相澤は、自分のプログラムを渋々ムナに差し出した。


またもや犠牲になる相澤。


クラスの同情の視線が相澤の背中に注がれた。



「最初のメインは学年全員大縄とび対決だ!!」


ムナの声に、相澤以外の生徒が自分のプログラムに目を落とす。


大縄とびのサブタイトルには


~跳んで飛んでバタフライ~


と手書きで書き添えられてあった。


ムナの仕業に違いなく、全員の顔がげんなりする。



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