すっぱちゃっぷす☆
「ほがぁ!?ざけんじゃ」


興奮のあまり


キャラが崩壊した美川さんが、がに股で隣のクラスに突進していこうとした


まさにその時だった。




「…待てよ」


美川さんの腕をつかみ、静かに口を開いたのは、愛人だった。



「喧嘩すんのは勝負の後だ。一位は俺たちがもらう」


キリッと愛人が隣のクラスを睨み付けた。



「ま…愛人くん…」


腕をつかまれ振り返った美川さんは、乙女の顔になっていた。


「うわ―――!そうだそうだ!」


「愛人よく言った!!」


「立川くんカッコいい―!」


愛人の一言で、クラスの心がひとつになった。



その光景をみて、ムナは涙を流していた。






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