すっぱちゃっぷす☆
きゃっ…!
あまりの勢いに思わずよろめく私。
一方、爆走していた美川さんは愛人の近くまで来ると急に失速し
ぴょこんぴょこんと可愛らしい内股になっていた。
「足引きずって…まさか、痛いのぉ?!」
え??
足…!?
その言葉に、私も二人の元に駆け寄った。
「愛人、本当なの?!
足…怪我してるの?」
突然私が現れたことに、愛人は少し驚いた様子だった。
「ああ、全然?」
私を見てフッと笑う愛人。
だけど何だか無理してるように見える。
「まさか昨日…関谷さんをかばったせいでっ…!」
美川さんは口に手を当てて私を見た。
「え……わたし…?」
「ちげーよ、別になんもないって」
慌てる美川さんに、愛人はイラついた声を出した。
「で、でもぉ…」
「……ったく。ほら」
愛人は美川さんに見せつけるように、足で地面を蹴った。
愛人は本当に痛くないのか、平然とした表情をしている。