すっぱちゃっぷす☆









いよいよクラスリレーが始まる時間になった。






スタート前の最後の召集時間


ムナはいつになく真剣な表情で私たち全員の顔を見渡した。



「クラス全員が出られる種目はこれが最後だ!」


ムナが続ける。


「勝ち負け関係なしに、最後は楽しめ!!…って言いたいところだけどよ…」


ムナはここまで言うと一旦うつむき


そしてまた私たちを伺うように顔を上げた。


「…最後は勝ちたいよな?」


言い終わると、恥ずかしそうに頭をかくムナ。



「当たり前だし!」


「先生!俺らは先生のクラスの生徒なんだぜ?」


「今さらぬるい事言わないでくださいっ」


次々にわき上がるクラスメイトの声にムナの表情が感動に染まった。


「お、おめぇら…」


「先生!いつもみたいに言ってください!」


「先生…!!」





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